■飯伏幸太の参戦っていうのは、ボクの頭の中でハテナマークでしたね

――さて、内藤選手。ついに、『G1 CLIMAX 27』の出場選手が発表されましたが、今回のメンバーについてはいかがですか?

内藤 ……非常に残念ですね。このリーグ戦ならではの“同門対決”として、ボクの中でSANADA、もしくはEVILと闘えると楽しみにしてきた部分があったので。ま、さすがに3人とも同じブロックはないと。2:1になるだろうなと思ってましたけど、俺が一人になるとはね……。

――内藤さん的には、SANADA選手かEVIL選手と闘いたかったと。

内藤 ハイ。ただ今回、一人ぼっちになっちゃったし……「この2人のどちらかと対戦できる」それが『G1』の一番の楽しみでもあったので、このブロック分けに関しては、“非常に残念”でしたね。

――では、『G1』へのモチベーションが落ちましたか?

内藤 いや、モチベーションは落ちないですけどね(ニヤリ)。

――そして、今回は内藤選手とも関係が深い飯伏幸太選手の『G1』参戦が発表されましたが。

内藤 あの時、ボクは後楽園ホールの控室のモニターで発表を見てましたよ。で、一番最後に彼の名前が発表されて会場の歓声が控室にも聞こえてきましたよね。ただ、すぐに俺の頭の中にある疑問が浮かんできました。

――どんな疑問ですか?

内藤 「彼はこの『G1 CLIMAX』にエントリーできるような選手なのか?」と。確かにお客様の期待感だったり、彼の持ってる身体能力、そういうものはもちろんよく知ってますよ。ただ、彼はこの1年間で何をして来たのかと。この『G1 CLIMAX』はほとんど試合をしてなかった選手が出れるような大会なのかと。それを考えた時に飯伏幸太の参戦っていうのは、ボクの頭の中でハテナマークでしたね。

――ファンは大歓声でしたが、内藤選手から見るとそういう風に感じるわけですね。

内藤 ハイ。

――以前、飯伏選手の新日本プロレスとDDTのダブル退団についても話を伺いましたが、改めてその件について聞かせてください。

内藤 そもそもボクは“ダブル所属”ということに疑問を抱いてました。「新日本の大会にほとんど出てないのに所属って、これは一体なんなんだろう?」と。「この特別扱いは一体なんなんだろう?」と思ってたので、新日本を辞めるってなった時も別に寂しさは一切なかったですよ。

――なるほど。

内藤 逆に「さっさとそうするべきだったでしょ?」と。「だってアナタは新日本の大会にほとんど出てないんだから」という思いがあったので。

――そうは言っても、いままでの関係性もありますし、飯伏選手の活動は気にはしていましたか?

内藤 そうですね。たしかにボクは彼のことをいままでずっと気になってましたね。彼の存在が気になってしょうがなかったんですけど、彼が辞めた以降はまったく気にならなかったし、まったくボクの視界に入ってくることはなかったです(キッパリ)。

――飯伏選手はここ数年間で「内藤選手に上へいかれた」とおっしゃってましたが。

内藤 フフフ。それが彼の本音かどうか彼の性格的にもよくわかりませんけど、事実もう彼の手の届かないところに俺はいますよ? このままいったら、“年間数試合”しかやらない彼が俺のもとへ辿り着けることは二度とないでしょう。

――ただ、飯伏選手は「自分は自分なりに新日本でないところで、内藤選手たちができない経験をしてきた」とおっしゃってましたが。

内藤 へぇ。そうですか。じゃあ、彼はWWEで何試合やったんですか?

――それほど多くの試合はやってないと思いますが……。

内藤 まぁ、全部合わせたとしても10試合とかそんなもんでしょ? その10試合がこの新日本プロレスの140試合とかよりも上回ってるとは俺には思えない。たしかに俺が経験したくてもできないようなことをしてるかもしれないけど「それ以上のことを俺はしてるよ?」と。なので、悪いけど同じ目線で見てほしくないですね。

――では、いまの新日本プロレスに飯伏選手が入ってくることに関しては?

内藤 それは彼の覚悟次第じゃないですか? 結局、いままで通り「たまに新日本に出れればいいや」ぐらいの気持ちだったら、ハッキリ言って必要ないですね。

――なかなか手厳しいですね。

内藤 新日本プロレスにとって足を引っ張る存在でしかないから。その程度の覚悟だったら、そもそも『G1』も辞退するべきですね。そんなたまに出てきていい思いができるほど新日本プロレスのリングは甘くないですからね。

――そういう面で言うと、昔は飯伏選手とケニー・オメガ選手がセットでくくられるイメージでしたが、いまの飯伏選手とケニー選手は違いますか?

内藤 そもそもいまの飯伏幸太をボクは知らないですから。昔は“飯伏&ケニー”っていうイメージがありましたけど、この前のロサンゼルス大会もそうですし、最近の新日本プロレスでの活躍を見て、いまはセットで比べられないぐらい「ケニー・オメガは完全に自分を確立してしまったんじゃないかな」と感じますね。

――では、内藤選手の中で飯伏幸太とケニー・オメガがすっかり切り離されてるわけですね。

内藤 そうですね。「ケニー・オメガと飯伏幸太の闘いを見たい」っていう声も聞きますけど、いまやったら皆様が期待しているものは見せられないですよ。それぐらいケニー・オメガっていうのは確立してるので。

――先ほど試合数の話もありましたが、レスラーにとって「試合数をこなす」というのはそれほど大きいですか?

内藤 大きいと思いますし、逆に数をこなしてマイナスになるんだったら、いま新日本プロレスはこんなに試合をしてないと思いますからね(苦笑)。ホント、年間10試合でトップに立てるんだったら、俺も年間10試合だけの契約にしますよ。月一で最高のモノを見せられるんだったら俺もそうしますよ?

――いま厳しい言葉もあった飯伏選手とは開幕戦となる7月17日(月・祝)札幌大会の『G1』公式戦で対戦しますが。

内藤 やはり、年間10試合程度しかやってない人間と、年間100試合以上やってる人間の違いを見せるには、開幕戦は一番いい舞台ですね。お互いダメージがないですから。お互い言い訳できない状態で対戦できると。

――ただ、過去の飯伏選手は狂気じみた部分があったり、何をしてくるか予測不能な部分もありましたが、過去のこういう部分が出たら怖いなっっていう部分は?

内藤 一切ないです(即答して)。

――それはこの2年で培ってきたモノが違うと。

内藤 まったく違うと思いますし、「俺の言葉が間違ってなかった」とキッチリ示せると思います。申し訳ないですけど、今回の『G1 CLIMAX』Aブロックの公式戦9試合の中で俺にとって、飯伏戦が一番の“消化試合”ですね(ニヤリ)。

■YOSHI-HASHIは俺と同い年。もっと焦らなきゃいけない






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